咄嗟にくるぎっくり腰ですが、「魔女の一撃」とも言われるほどの痛みが走り、そこから平均的に7日前後、「私生活がまともに送れない」と訴える患者様が多い症状です。
急な腰痛や筋肉の損傷、動けなくなるといった症状を伴うぎっくり腰。
たちまち「動けなくなる」と支障も多いため、患者様の多くは、できるだけ痛みを取り除いて欲しいというご要望です。
この記事を通じて、効果的な対処法を身につけ、快適な生活を手に入れましょう。
「ぎっくり腰」とは?
ぎっくり腰は、突然の強い腰痛を引き起こす症状で、医学的には急性腰痛症と呼ばれます。多くの場合、重い物を持ち上げた際や急な動作を行った際に発生されると思いがちですが、「筋肉や靭帯の損傷が原因とされている」ため、自身が思ってたよりも軽い荷物を持ち上げても発生することが多いです。
この症状は、日常的に腰部の筋肉や靭帯に過度なストレスがかかることで起こりやすくなり、なにかのきっかけで急に筋肉や靭帯が硬直したりすることで、痛みが発症します。
ぎっくり腰の特徴
急に腰に激痛が発生するのは、ぎっくり腰の最も顕著な特徴の一つです。
この痛みの原因は、腰椎周辺の筋肉や組織が過度に緊張し、収縮することによって引き起こされます。
予防策としては、普段からのストレッチや運動、正しい姿勢の維持が重要です。動くことができない、身体を動かすことで痛みを感じる場合は、無理に動こうとせず、安静にすることが回復を早めるポイントになります。
この状態の対処法は、まずは「安静を保つこと」が重要です。
腰回りの筋肉の損傷
動けないほどではないが、動くたびに痛みを感じるぎっくり腰の原因として多く挙げられるのが、腰部の筋肉の損傷です。これは、過度なストレスや負荷が筋肉にかかることによって引き起こされます。特に、姿勢の悪さや筋力の不足が筋肉に余計な負担を与え、損傷のリスクを高めます。損傷した筋肉は炎症を起こし、痛みや腫れを伴うことが一般的です。筋肉の損傷を和らげるためには、まずは安静を保ち、無理な動作を避けることが大切です。
また、冷湿布やアイシングを行うことで炎症を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。日常生活に支障をきたさないためにも、日頃からの適切な筋肉トレーニングと柔軟性の維持が重要です。
ぎっくり腰の応急処置
ぎっくり腰は突然の痛みで動けなくなることが多く、迅速な応急処置が重要です。この段階で適切な処置を行うことで、痛みを和らげ、回復を早めることが可能です。応急処置としては、まず安静を保ち、無理に動かないことが大切です。次に、痛みがひどい場合は患部を冷やすことで腫れを抑えられます。
また、市販の痛み止めを適切に使用することも効果的です。さらに、サポートを受けることで安全に移動したり、適切な姿勢で休むことができます。これらの応急処置を行うことで、ぎっくり腰の痛みを和らげ、回復への第一歩を踏み出せます。
ぎっくり腰になったらまず安静に
ぎっくり腰になった際の最初の対処法として、安静にすることが挙げられます。急な動作や不自然な体勢が原因で発生することが多いため、まずは無理に動こうとせず、楽な姿勢を取ることが大切です。特に、痛みが強い場合には、数時間から半日程度は横になって安静に過ごすことが推奨されます。安静にすることで、腰にかかる負担を軽減し、炎症や痛みの悪化を防ぐことができます。
また、無理に動くことで筋肉や靭帯をさらに傷める可能性があるため、動く場合は慎重に行いましょう。家族や友人がいる場合は、サポートを受けながら安全に移動することも考慮します。安静を保つことがぎっくり腰の治療の第一歩です。
冷やす?温める?
ぎっくり腰になった当院の患者様からよく聞かれる質問に、「ぎっくり腰は、冷やすのが効果的なのか?温めるのが効果的なのか?」というものです。
これを間違うだけで逆効果になりますので、注意してください。
ぎっくり腰が発生した直後、痛みを和らげるためには、患部を「冷やすこと」が効果的です。痛みが生じた直後から48時間以内は、炎症を抑えるために冷やす方が良いとされています。氷嚢や冷却シートを使い、直接肌に当てるのではなく、タオルなどで包んで患部に当てましょう。冷やす時間は20分程度を目安にし、1時間ごとに繰り返すと効果的です。冷やすことで血管が収縮し、炎症や腫れを抑える効果が期待できます。ただし、冷やしすぎると逆に血行が悪くなり回復を遅らせる恐れがあるため、適度な冷却を心掛けます。適切に冷やすことで、ぎっくり腰の痛みを効率的に和らげることが可能です。
腰の熱が治ったら、次は温めるようにしましょう。
それにより、血行が良くなり、痛みが治りやすくなるのを助けます。
痛み止めを服用する
ぎっくり腰の痛みが強い場合、痛み止めの使用も有効です。市販の鎮痛剤には、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどがありますが、医師や薬剤師に相談の上、適切なものを選びます。痛み止めは、一時的に痛みを和らげるための手段であり、服用することで日常生活を送る際の負担を軽減できます。ただし、薬の効果に頼りすぎることなく、根本的な治療を併用することが重要です。
また、用法用量を守り、長期間にわたっての連用は避けるようにします。鎮痛剤の利用は、ぎっくり腰の急性期における痛みのコントロールに役立ちますが、医療機関での診断や治療も受けることを忘れないようにしましょう。