2018年6月13日 (水) | 構造医学について, 院長ブログ

構造医学とは VOL5 川の流れに身を任せたら、人間もおしまいです。

故・美空ひばりさんの<川の流れに身を任せ>という歌がありますが、

人間の場合、むしろ川の流れに逆らって生きいかなければならないようです。

 

川は山から次第に大きな流れとなって海に注ぎ込みます。

なぜ川の流れができるか、それは重力があるからです。

 

川の流れ、すなわち重力にみを任せてしまったら、産卵を終えたサケのように死を待つばかりと言うことになります。

サケも産卵のために川の流れに逆らって、急流を上がっている姿こそ、まさしく生きている姿なのです。

私たちが生きていると言うことは、重力に対抗してこの身を立ち上げ、活動していると言うことです。重力に身を任せて寝ているだけなら生きているとは言えません。

 

<水中や宇宙では、人間は健康ではいられません>

 

水の中は、浮力が働いて体に負担をかけずに運動できるので健康に言いといわれていますが、

これは間違いです。

水の中で鍛えた体は、水の中で生きる上ではつごうのいいように出来上がりますが、地上に生きる人間にっとっては不自然になります。

水の中ばかりいると、骨も筋肉も内臓もすべて異常を起こしてきます。

 

私たちは地上で生まれ育ち最後まで地上で生活するわけですから、地上での生活にあった体でいなくてはなりません。

重力に対抗して二本足で立ち上がり、歩き続けて食料を獲得し、命を全うして子孫を残すと言う生活を続けて100万年前に私たちの体は完成しました。

私たちが、こうした体に出来上がった以上、地上で歩き続けることだけが健康につながるのです。宇宙空間で生活したらどうなるか、毛利さんが行ってきてはっきりしました。

宇宙空間はフワフワ浮いて、とっても楽どころではなく、骨も筋肉も内臓もすべて異常を起こしてしまうことが分かったのです。

 

<重力は母なる力>

 

地上に生きるものは草花でも木でも動物でも、皆重力があればこそ、その姿を作り上げることができたのです。

家でさえも、重力があってはじめて柱ができ、梁も作られるのです。人間も同じです。地上にあるものはすべて重力に耐えられるように形作りされているのです。

その意味で、重力は姿かたちを生み出す母なる力です。

その母なる力を受けつつ動き回ることで子供から大人へ成長し、

車社会の中でも歩くことで健康を維持しつつ生活し、

年をとってもおっくうがらずに歩き続けることで、他人の世話にならず、いい形で人生を終えることができるのです。

重力に負けずに歩き続けることが、健康も人生も自分の手中に収める鍵となるものなのです。

 

仙人 哲哉