2018年6月13日 (水) | 水泳と腰痛, 院長ブログ

腰痛と水泳の関係 多くの誤解がある情報

スイミング 健康

水と人の身体の関係とは

 

最近は小さな町にもスイミングスクールができ、子供も大人もこぞって水泳をしています。

昔は夏の海水浴、水遊びがとても楽しかったものです。

しかし今は健康ブームで、腰痛改善プログラムとか言って、季節い関係なくスイミングが盛んに行われています。

妊婦さんまでも水中エアロビクスで安産しようと一生懸命です。

でも水泳はそんなに腰痛そして健康にいいのでしょうか?

 

<水の中は人間の体に合いません>

 

こんなことを聞いてびっくりされた方もいるかと思います。

長年腰痛を研究してきた私の意見は一般の認識とは全く違うものです。

 

人間も動物の一種とすれば陸上の動物で、水中の動物は魚だ主なものです。

陸上動物と水中動物は構造が全く違います。住んでいる環境が違うため、それぞれの環境に合った構造が形成されるのです。

水中は空気中よりずっと密度が高く、動物の体の中と密度差があまりありません。

ですから陸上の動物のように、重力に押し潰されない為のしっかりした骨格構造は必要ないのです。

つまり陸上と違って大きな浮力がかかるため、楽に体勢が維持できるのです。スイミングを宣伝している人達もこの点を強調しています。

しかし、私達は陸上動物なので、陸上に置かれて始めて骨格も筋肉も内臓も神経も正常に機能するようにできているのです。

陸上で生活するのに都合よくできている体なので、水中は合っていません。合わない環境に置かれれば体は確実におかしくなります。イルカや鯨を地上にあげた時のことを考えてみれば分かります。

 

<地上の動物は地上の運動を>

 

私たち人間は、陸上の動物として100万年前に完成した物なので、無理に水中の生活をしようとすれば体の機能がおかしくなってきます。

腰痛はその中の一つです。人間が人間として健康に生涯を過ごしたいとすれば、陸上を二本足で立って歩かなければならないのです。

私たちはそういう体に完成しているので、歩かないだけで病気や腰痛になったりします。まして水中では、合わない環境で体は大変なストレスを受けます。

 

私たちの体は陸上でで歩くのに最も都合よくできているし、そうした体を正常に維持するにも、歩きく続けることが必要なのです。

 

当院では腰痛の方は治療の期間中はスイミングを中止していただいております。

なぜか?

もうお判りでしょうが、スイミングは悪化する材料がたくさん入っています。

よく歩く人がたまに楽しむ程度が良いと思われます。スイミング、スイミングと騒いで人間の基本である歩行を忘れては健康も何もありません。

仙人哲哉