2021年7月30日 (金) | 腰痛, 院長ブログ

【腸腰筋】をケアして、体内のネットワークを復活させよう!

私たちの体には本来、自己調整機能が備わっています。
しかし、心身の疲労がたまった状態が続くと、体内のネットワークがつながりにくくなってしまいます。
体の内側の調整機能が低下すると、さらに疲れがたまりやすく、抜けにくい状態がつくられてしまい、様々な体調をもたらす悪循環が生まれてしまうのです。

そこで、体内のつながりを復活させ、疲れにくい体づくりをするために、腸骨筋(ちょうこつきん)へのアプローチをおすすめします。
腸骨筋は、股関節の深部にあり、上半身と下半身をつなげる役目を担っている筋肉です。
特に座りっぱなしの生活や、運動不足などの習慣により、腸骨筋の筋力が衰えて、柔軟性が低下します。
大腸のすぐ後ろにある腸骨筋がこわばると、大腸まで硬くなり、便秘を招いたり、腸内環境の悪化にもつながっていきます。
反対に、腸骨筋が柔軟になることで、大腸のはたらきが促進され、内臓のはたらきと密接に関わる自律神経が整い、体や心の調子も整いやすくなるという好循環が生まれるのです。

普段はあまり意識することの少ない腸骨筋ですが、疲れにくい体づくりのためにも、腸骨筋を刺激するエクササイズを取り入れてみましょう。

【腸骨筋エクササイズ】
椅子に浅めに座り、背すじを伸ばす。両脚はとじて揃え、床に足裏をしっかりとつけた状態でひざが直角になるように調整する。
左手の甲の上に右手を重ね、それを左の太ももの付け根のあたりに軽くあてる。
手をあてている部分を意識しながら、左足を床から離し、ひざをできるだけ高く上げる。この時、右足は動かさないようにし、手の位置もそのままの状態をキープする。完全に上げきったところで、15~20秒ほど時間をかけながら、ゆっくりと左足をおろしていく。
反対側も同様に行う。足の上げ下げをする時は、手をあてている部分に位置する腸腰筋を感じて、リラックスしながら行う。

硬くなった腸腰筋がほぐれ、上半身と下半身のつながりが復活すると、全身のネットワークもつながりやすく、心身を良い状態に導きやすくなります。
また、腸腰筋が柔軟になることで、骨盤が安定し、腰痛対策にも効果的です。
特に普段から座りっぱなしの姿勢を続けることが多い人は、腸腰筋をケアして、動きのスムーズな体を取り戻しましょう。