2026年10月5日 (月) | 院長ブログ

重力と健康

私達の体や暮らしに関わる全てのものは、地球の中心に向かう力「重力」の影響を強く受けています。

ペンやノートを机の上に置けるのは重力があるからです。重力のない宇宙船の中ではそれらや宇宙飛行士たちはフワッと浮いてしまいます。地上では健康な宇宙飛行士たちも、宇宙へ行くとめまいや骨と筋肉が衰えるなど身体の不調を訴えます。それは、重力のない空間では上下の方向がなくなり、丈夫な骨や筋肉で体を支える必要がなくなるためです。

スペースシャトルに乗った向井千秋さんは「宇宙飛行士の職業病は腰痛」だといいます。それは、重力のない空間で体が宙に浮くと、腰周辺の関節が離ればなれになり、正常に動かなくなるからです。このように、地球中心に向かう力「重力」は、常にヒトの健康に影響を受け、なくてはならないものなのです。

重力を利用した玩具に、やじろべえがあります。やじろべえは左右の重さがつりあえば、揺らしても安定します。しかし、重力がないところでは、やじろべえが浮いて、安定することはありません。

ヒトは二足でも片足でも立つことができます。それは、骨盤にバランスをとる、大きなやじろべえがあるからです。そして、その骨盤の上には、背骨という大黒柱があります。この背骨がいろいろな動きをしても安定するのは、やじろべえを何段も積み重ねたようなつくりをしているからです。背骨はやじろべえの中央の支点で、内臓を左右のおもりとして、重力を受けて、常に重さのバランスをとっています。そして、重い球状の頭の上に載せて、背骨の支点を補強しているのです。だから、ヒトの体は前後左右に動いても、止まっても安定するのです。私達は、このようなしくみで重力に順応しバランスをとって生きているのです。このように理解すると、関節痛や病気などは「重力バランスがとれていない状態」ということがいえます。

やじろべえは、支点がずれたり、左右の重さが違うと、バランスを崩して傾いてしまいます。

ヒトの体は、体重が二本の足へ均等に分けられないと、骨盤が傾きます。その影響で、骨盤に乗る背骨のやじろべえも運動して傾きます。状態が一定の限界をこえると、骨盤と背骨の支点がずれたり、内臓が偏ったりして、体はバランスを崩してしまいます。それが、関節痛や筋肉痛、内臓の病気となってあらわれるのです。ヒトの体と重力にはこのような強いつながりがあるのです。

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